往年のヒット曲レビュー(46)/堀ちえみ(2)

2010年10月15日 / favorite CD

(続き)


その後、二十数年が経過した。その間、自分自身は忘れた頃に「青い夏のエピローグ」や「クレイジーラブ」「リ・ボ・ン」の3曲を聴いてはしていたのだが、前回の「太田裕美」を某動画サイトで調べていくうちに、なぜか堀ちえみの動画が出てきて・・・


 


「そういえば”青い夏のエピローグ”の歌う姿ってどんなんだっけ・・・」


↓JALの制服で歌う動画を見る


 


「懐かしいな。ちょっとかわいい?そういえば堀ちえみで一番売れた曲って何だっけ・・・」


↓”さよならの物語”(1983年)(18万枚。ただし、他の曲もコンスタントに15~16万枚は売れているので、突出しているわけではない)


 


「”さよならの物語”って記憶に無い。どんな曲だっけ・・・」


↓曲を聴く(見る)


 


「!!。メロディーラインだけが記憶にあって誰の歌か覚えてなかったけど、堀ちえみだったのか~。やっぱりいい曲が多いなぁ。”さよならの物語”の前後の曲ってどんな曲だっけ・・・」


↓”とまどいの週末””夏色のダイアリー”を聴く(見る)


 


「!!。この曲もメロディーしか記憶に無かったけど、堀ちえみの曲だったのか~。いい曲ばっかりじゃんか。今聞くと”稲妻パラダイス”も結構良いじゃんか。そいえば”スチュワーデス物語”見てたなぁ。どんな内容だっけ・・・」


↓二十数年ぶりにドラマを見る(総集編)


 


「そういえば当時”大根役者”って言われてて自分もそう思っていたけど、実はすごい演技力じゃないのかなこれ。大映テレビ的な演出の要求に素直に応え、従順に演技している。その演技が”松本千秋”の役と見事に合致しているからハマリ役と言われ、ドラマもヒットしたんじゃないかなぁ・・・当時彼女はどう思っていたんだろう?」


↓各種ファンサイトを調べる


 


当時の発言として、「アレはアレ」「あれはクサいですね」「(現場の雰囲気や成り行きで)演技がそうなってしまう」「声のトーンが高い演技は好まれない演出」という内容が複数あり。やはりあれは演技だったのか・・・ある意味ウマいなぁ。ドリフのコントも見たけどリラックスしてやっているようで、さすが大阪魂、アドリブが効く効く。ウマいなぁ。ここで改めて”スチュワーデス物語”全部見たいなぁ・・・


 


↓DVD前編・後編購入w。ハマる。


実はすごいアイドルじゃないか? 


 




↓当時買っていた”オリコンウィークリー”の、堀ちえみ引退インタビュー記事(1987年3月30日号)を見てみる(引退前最後の雑誌インタビュー)


撮影された写真は、もう”アイドル”としての堀ちえみではなく、大人になった堀ちえみだった。引退の原因になったかもしれない引き金がそれまでにイロイロあったようで、かなり痩せてしまっている感がある。インタビューはかなり吹っ切れているというか開き直っているというか、かなりぶっちゃけている発言も多数。


 


<引退と、その後について>
(ここ2~3週間、どんな気持ちで過ごしてきましたか?の質問に対して)”なんか、すっごく冷めてます(笑)”
”ほんとはフェイド・アウトしたかったんですけど(笑)”
”みんなすぐ忘れちゃうよ。アッ、そういう人いたなで終わっちゃうよ絶対”


・・・かなりネガティブですね。ライティちえみ(ニッポン放送・ どきどきダイアリー)とは正反対です。


 


<5年間のレコードの思い出>
(2年目・1983年について)(略)”スチュワーデス物語”はこの年ですよね。あれ終わってからは開き直りましたよ。(略)あの当時、バラエティ番組で”教官!!”ってやらされたりもしたんだけど、開き直って”エエイ、やっちゃえ!!”って感じでしたね。あの時が、第1期開き直り時期かもしれないですね。

(3年目・1984年について)(略)「クレイジーラブ」と「リ・ボ・ン」が2位なんですね。チャートもこの頃まではよく見てたんですけど、段々見るのがコワくなりましたね。特に「Wa・ショイ!」あたりから(笑)。これ第2期開き直りですね。

※「クレイジーラブ」と「リ・ボ・ン」が2位、というのはオリコンチャートの話。ちなみに当時競合していたチャート誌の「ミュージック・ラボ」誌では、「クレージーラブ」が堀ちえみ唯一の1位を獲得している。おそらくもう一つの他誌「ミュージック・リサーチ」も、「クレージーラブ」は唯一の1位になっているはず。

(5年目・1986年について)”素敵な休日”で20枚なんですけど、こうやってチャートみてると、気持ちいいくらい山型になってるの。最初上がって、「リ・ボ・ン」の辺りで頂上があって、徐々に下がって。(略)


※チャートについては確かに意識をしていたらしく、以下他号での発言。

※他の号での発言1・1983年6月3日号(”夏色のダイアリー”は初登場6位で、ちえみちゃんにとって自己最高記録になったわけだけど、そういう予感はあった?という質問に対して)私の曲って、一曲一曲前作の上をいってるんです。でも、”とまどいの週末”は14位ぐらいまでで、”さよならの物語”の時はせいぜい12位ぐらいかなって思ってたんです。それがいきなりベストテン入りして8位までいったでしょ。自分が思っていた以上によかったから、次の曲で落ちちゃったらどうしようという不安みたいなものが少しあったんです。それでも、落ちるのいやだなと思って、ここまで1曲1曲着実にきたから次も着実に伸ばしたいと思ってがんばりました。今度は『さよならの物語』と同じぐらいでいいから落ちないようにしようと心掛けてたんです。そしたら、初登場6位まできちゃって、ビックリしちゃった。でもとてもうれしかった。

※他の号での発言2・1984年11月16日号(”稲妻パラダイス”の最高位が5位で、”東京SugerTown”が3位で、今度の「クレイジーラブ」が初登場2位だけど、という問いに対して)そうですね、目標としては1位を狙っていたんですけど、でも、いきなり1位をとるよりも2位ぐらいに留まっといて…。それで、ホンット不思議なんですけどね、今まで1曲ごとに順位が上がっているんですよ。まあ、多少上がったり下がったりはありますけど…。これはホントに皆さんが応援してくださってるからだと思うんですけど、曲を出すごとにワン・ステップ、次の曲を出したらまたワン・ステップ。常にワン・ステップしているような気がするんです。そういう点ではね、やっぱり、すごく嬉しいなと思います。——-


 




 


人気の低下以外にもイロイロあった模様だが、アイドルとしての活動も5年でキッパリとピリオドを打っているところもある意味潔い。

結局は以下のラストインタビュー記事の内容が、堀ちえみ自身が「堀ちえみ=アイドル」という認識を高く持ってアイドルをこなしていたゆえに潔く引退もできたのかな、ということを思わせる内容であり、今となってはその短い活動期間・活動内容が”永遠のアイドル”と評価するに充分足りるものでは無いかと思う。


——”いくら脱皮といっても、アイドルはアイドルだと思うし、アイドルってそんなに長く続くもんじゃないと思うから。そんなんだったら、歌が歌えなくなる前にやめちゃおうって。歌が好きだからこそやめるんです”——–


 


ということで、個人的には France Gall に次いで”永遠のアイドル”になってしまいました。記憶から無くなることはありませんw
現在全音源のCD入手は難しいものがあり(2003年~2005年に、完全限定盤のBOXでCD化済ではあるが)、考えた挙句にすべての音源を「レコードで」入手しました。

現在は執筆活動やタレント活動、たまに歌を歌うなどで改めて活躍している「堀ちえみちゃん」、アイドル引退後の人生もイロイロあったようですが、これからもがんばってくださいませ。


次はディスコグラフィーを予定。


 

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